固定資産税はいつ・いくら来るか

結論からお伝えすると、固定資産税は「その年の1月1日時点で所有していた人」に課税され、多くの自治体で4月から6月ごろに納税通知書が届き、年4回に分けて納めるのが一般的です。金額は物件によってまったく違いますが、土地の上に住宅が建っているかどうかで、負担は大きく変わります。

釈迦に説法かもしれませんが、税率も納期も自治体ごとに定められています。以下は2026年7月時点での一般的な取り扱いであり、さいたま市の実際の税率・納期・軽減の適用については、市の資産税を扱う窓口でご確認ください。個別の判断は税理士にご相談いただくのが確実です。

先に、よくある失敗から

固定資産税でつまずくのは、金額そのものより「いつ」と「なぜ変わったか」の部分です。

  • 老朽化したアパートを解体して更地にしたところ、翌年の土地の税額が想定を大きく超えた
  • 年末に物件を取得し、1月1日をまたいだために翌年分が丸ごと自分に課税された
  • 一括で払うつもりでいたが手元資金が足りず、慌てて期別納付に切り替えた
  • 納税通知書に同封されている課税明細書を一度も見ておらず、床面積の記載誤りに何年も気づかなかった

とくに1つ目は、決断の前に窓口で試算を聞くだけで防げたはずのものです。解体は戻せません。

いつ来るのか

時点起きること
1月1日賦課期日。この日の所有者が、その年度の納税義務者になる
4月〜6月ごろ納税通知書と課税明細書が届く自治体が多い
年4回期別に分けて納付するのが一般的。一括納付も選べる

納期の月は自治体ごとに異なります。さいたま市の各期の納期限は、市から届く通知書か市の窓口でご確認ください。

年の途中で売買した場合、日割りで精算するのは当事者間の慣行であって、税金の請求先が変わるわけではありません。1月1日の所有者に1年分が課税されます。売買のタイミングを考えるときの前提になる部分です。

いくらになるのか

計算の骨格は「課税標準額 × 税率」です。固定資産税の標準税率は1.4%、市街化区域にかかる都市計画税は上限0.3%とされています。税率は自治体が条例で定めるため、必ずお住まいの市の定めをご確認ください。

課税標準の元になる評価額は、原則として3年に一度見直されます。建物の評価額は年数が経つほど下がっていきますが、下限が設けられているため、ゼロにはなりません。築40年の建物にも固定資産税はかかり続けます。

なお、同一の市町村内で所有する課税標準額の合計が、土地で30万円、家屋で20万円に満たない場合は課税されないという免税点の定めがあります。小さな土地を複数お持ちの方は、合計で判定される点にご注意ください。

住宅用地の特例が、負担の大部分を決めている

住宅が建っている土地には、課税標準を圧縮する特例があります。一般に知られている内容は次のとおりです。

区分固定資産税都市計画税
小規模住宅用地(1戸あたり200平米までの部分)課税標準を6分の1に3分の1に
一般住宅用地(200平米を超える部分)課税標準を3分の1に3分の2に

ここが賃貸経営で効いてくる点です。小規模住宅用地の枠は「1戸あたり」で数えます。10室のアパートなら、200平米×10戸で2,000平米までが小規模住宅用地の対象になり得るという計算です。敷地が500平米のアパートであれば、ほぼ全体が6分の1の区分に収まることになります。

また、一般住宅用地として扱われる範囲は家屋の床面積の一定倍までとされているなど、細かな条件があります。適用の可否は現況で判断されますので、実際の扱いは市の窓口でご確認ください。新築住宅に対する減額措置も別に設けられていますが、適用期間や要件が改正されることが多い分野です。

更地にすると、なぜ税額が上がるのか?

前の見出しの裏返しです。建物を解体すると、その土地は住宅用地ではなくなります。6分の1や3分の1の圧縮が外れるため、翌年度の土地の税額が大きく変わることになります。

「もう入居者がいない古いアパートは、早く壊してしまったほうがすっきりする」と言われることがありますが、税金の面だけで見れば逆に働きます。建っていることで土地の負担が抑えられているケースは、決して珍しくありません。壊すかどうかは安全性や将来の使い道を含めて決めることですので、税金だけで判断する話ではありませんが、判断材料からこれを落とすと後で驚くことになります。

解体を考えるときは、着手の前に市の窓口で「更地にした場合の翌年度の見込み」を確認してください。空き家に関する制度の対象になっている場合は扱いが変わることもありますので、あわせて聞いておくと確実です。

課税明細書は、年に一度は必ず開く

納税通知書と一緒に届く課税明細書には、物件ごとの評価額と課税標準額が載っています。見るのは5か所で十分です。

  • 土地の地積が登記や現況と合っているか
  • 家屋の床面積が実際と合っているか
  • 住宅用地の特例が適用されているか
  • すでに取り壊した建物が残っていないか
  • 前年度から評価額や課税標準額が動いていないか

記載に疑問があれば市の窓口に申し出ます。誤りが認められた場合にさかのぼって修正できる範囲は自治体の定めによりますので、気づいたらその年のうちに動くのが得策です。

まとめ

1月1日の所有者に課税される。通知は春に届き、年4回で納める。住宅が建っているかどうかで土地の負担が大きく変わる。そして課税明細書は年に一度必ず開く。この4点です。修繕や解体の判断材料を整理したい方は空室が3か月埋まらないときに見直す6つのポイントもご覧ください。

本記事は一般的な制度の説明です。税率・納期・軽減の適用はさいたま市の窓口で、税額の判断は税理士にご確認ください。そのうえで、さいたま市周辺で古い物件の持ち方に迷っていらっしゃる方は、ご相談ください。まだ何も決めていない段階でもかまいません。

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