管理人の給料日は「毎月第4金曜日」では決められません|労働基準法24条2項は毎月1回以上・一定の期日を求めます

結論からお伝えすると、管理人の給料日は、「毎月第4金曜日」のように日付が動く決め方ではいけません。賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて払う決まりです(労働基準法24条2項)。「毎月25日」「毎月末日」のように、日が1つに決まる書き方にします。現行の条文と厚生労働省の説明で確かめました(2026年10月6日時点)。

給料日の決まりの要点。毎月1回以上、日付が1つに決まる形で払い、動く決め方は認められず、雇うときに書面で示す。

条文が求めているのは、「毎月1回以上」と「一定の期日」です

24条2項は、賃金は毎月1回以上、一定の期日を定めて払わなければならないとしています。例外は、臨時に払う賃金、賞与、これに準ずるもので厚生労働省令が定めるものです。この省令が施行規則8条で、次の3つを挙げています。

  • 1か月を超える期間の出勤成績で出す精勤手当
  • 1か月を超える一定の期間の継続勤務に対して出す勤続手当
  • 1か月を超える期間にわたる事由で算定する奨励加給または能率手当

月の給料のうち基本の部分は、この例外に入りません。毎月、一定の日に払います。

「第4金曜日」や「20日から25日の間」では、なぜだめなのですか?

厚生労働省は、賃金の支払いのルールの説明の中で、毎月1回以上定期払いの原則について、次のように書いています。「今月分は来月に2か月分まとめて払う」ということは認められません。支払日を「毎月20日〜25日の間」や「毎月第4金曜日」など、変動する期日とすることも認められません。ただし、臨時の賃金や賞与は例外です。

「一定の期日」の読み方を、条文から決める部分はありません。厚生労働省の説明から読めるのは、毎月、日付が1つに特定できることです。月によって日が変わる書き方や、幅を持たせた書き方は外れます。日が特定できる「毎月25日」「毎月末日」の形なら、この説明に反しません。月の前半と後半の2回に分けるときも、それぞれを日付で書きます。

給料日の前に、お金が要ると言われたら?

25条は、労働者が出産、疾病、災害その他の非常の場合の費用に充てるために請求したときは、支払期日の前でも、すでに働いた分の賃金を払わなければならないとしています。施行規則9条は、非常の場合を次のように決めています。

  1. 収入で生計を維持する人が、出産し、病気になり、または災害にあった場合
  2. 労働者やその収入で生計を維持する人が、結婚し、または死亡した場合
  3. やむを得ない事由で、1週間以上にわたって帰郷する場合

払うのは、これから働く分の前借りではなく、働いた日までの分です。たとえば月末払いの管理人が20日に請求したら、20日までに働いた分を払います。

支払日の書き方の比較。毎月第4金曜日などは認められず、毎月25日や毎月末日のように日が決まる形にする。

支払日は、雇うときに書面で示します

労働契約を結ぶとき、使用者は賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければなりません(15条1項)。施行規則5条1項3号は、明示する事項に「賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期」を入れています。管理人に出す書面には、締め日と支払日を日付で書きます。振込にするときは、施行規則7条の2により、労働者の同意が要ります。賃金の全額払いについては管理人の給与から家賃を引く大家は、書面の労使協定が要りますに書きました。書面の項目はアパートの管理人を雇う大家が書面で示すことにあります。

払わなかったら、どうなりますか?

120条1号は、23条から27条までの規定に違反した者を、30万円以下の罰金に処すると定めています。24条も25条もこの範囲です。122条により、人の使用人などが業務に関して違反したときは、その人にも罰金刑が科されます。

都合の悪いことも書いておきます

  • 家事使用人には労働基準法が適用されません(116条2項)。賃貸経営のために雇う管理人が当たるかは、条文だけでは判断できません。
  • 支払日が土日や祝日に当たるとき、前の日に払うか後の日に払うかは、条文には書かれていません。書面に決めておくほうが、あとで揉めません。
  • 賞与や、1か月を超える期間で出す手当の支払日は、毎月でなくてもかまいません。
  • 「一定の期日」の線引きで迷う書き方は、所轄の労働基準監督署に確かめてください。

今日やることを1つだけ選ぶなら

管理人に出した雇用条件の書面を開いて、支払日が日付1つで書かれているかを見てください。「毎月第◯曜日」「◯日から◯日まで」と書いてあれば、「毎月25日」のような形に書き直し、管理人に説明して書面で渡します。支払日が書かれていなければ、15条の明示が抜けています。個別の判断は、所轄の労働基準監督署か社会保険労務士に確かめてください。

出典

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